昨日講評会であった。今年だけの講師だったので何とか時間をとろうと考え出かける。奨励賞、辰野賞など講評の対象になる上位19点は選定済み。学生の前でこれらにつき学生のプレゼと先生方からの質問批評が展開される。聴衆には他大学の学生の姿もある。東大は全学生に卒業制作と論文の提出が必須である。全体にそうした負荷の割りに密度の高い作品が多かった。また教養課程のほぼ二年近くを建築に絞らずすごしていると考えるとここにいたるまで実質2年の専門教育の過程しかない、そのことを考えると学生の吸収する力をほめたくなる。選択するテーマは都市に偏る。ただしこれは指導教官の問題の設定によっている。「都市をテーマにしなさい」との仕切りがあるのである。指導が思いのほか手厚くほったらかしでないこともこの大学の特徴かもしれない。
はしけを引き込んだ豊洲の貯木場後をイベント、アートの施設とする服部君の作品、新宿荒木町のくぼ地地形に着目した渡辺君の作品、ゲームのような開発手法により湊二丁目のバブル期の虫食い地上げの痕跡の残るブロックへの逸見提案、下町東向島の狭小密集地に形態的ルールによる集落の計画をした林君、巨大なボリュームのマッスと化した、着地したラピュタとでもいえそうな片田君の作品、東大の周囲をめぐる道をテーマとして開き,穿ちしながら風景に働きかける提案の赤坂君などが高い得票を得、何回かの競技の果てにこのなかから今年から開かれる東大、芸大、東工大三大学公開講評会に出る4作品が決定した。
(野沢)
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