昨日事務所スタッフは「那須の週末住宅」の撮影と取材に付き合った。イギリスの雑誌の取材だ。取材側は英国人の編集者、カメラマンはホンコンの人、それに日本のスタッフの三人。事務所からはOB2人の参加もあって計5人、にぎやかな一行であった。好天、絶好の撮影日和だったとのこと。帰った後、片付けの合間に撮った写真を見せてもらう。新緑がまぶしい。今が一番いい気候だろう。長い庇の下、テラスで過ごすことがことのほか快適であったとのこと。どのような記事になるか、楽しみである。
昨日事務所スタッフは「那須の週末住宅」の撮影と取材に付き合った。イギリスの雑誌の取材だ。取材側は英国人の編集者、カメラマンはホンコンの人、それに日本のスタッフの三人。事務所からはOB2人の参加もあって計5人、にぎやかな一行であった。好天、絶好の撮影日和だったとのこと。帰った後、片付けの合間に撮った写真を見せてもらう。新緑がまぶしい。今が一番いい気候だろう。長い庇の下、テラスで過ごすことがことのほか快適であったとのこと。どのような記事になるか、楽しみである。
住宅特集5月号が「平屋の理由」とタイトルされた特集を組んでいる。那須の週末住宅が再度取り上げられた。 JAの68.69にも掲載されたからこの住宅、掲載頻度が高い。
昨日 住宅特集、編集部 有岡さん来訪。10月号で「那須の週末住宅」の掲載のための打ち合わせ。先般の撮影は所用が重なり、僕は同行できなかった。写真は小川さん。初めて見せてもらったがなかなかよかった。途中で雷雨中断と聞き心配したのたが。掲載が楽しみである。本日そのための原稿を書く。(野沢)
クライアントへの私信ではあるが今回の週末住宅の解説に
先週末はありがとうございました。良い仕事をさせていただきありがとうございました。薄井さんという大工は本当に日本の大工の鏡、と言う感じです。こうした大工はほかにもいるのだと思いますがなかなかお目にかかりません。たいそうな話ですが私たちは日本の伝統の先に何が出来るのか、と考えてデザインを進めているつもりなのですが、今となってはこの話を面白いと思ってくれる大工がめっきり少なくなりました。みな簡単な仕組みでできる簡単な家ばかりになってきた結果でしょう。もちろんそうした需要も根拠のあることであることもわかるのですが。
今回の建物の木構造、集熱方式などいくつかの面白いところをご説明してみます。
1 大きな交差した梁がクロスに挟み込んで大きい室内を作っています。
2 その勾配が南と北で異なります。これは南の面を太陽熱を集めるのに程よい勾配に しているためです。このため垂木を支える八角形のモヤ材の角度が違います。この辺 が大工の飲み込みのいいところです。大工は原寸図を作り材料を加工します。
3 その上、東と西の屋根も勾配が違います。これは寝室上のスペースとダイニング上 のスペースの違いになって現れています。
4 東と西の半分と南面は庇(ひさし)が1メートル80センチほど出ています。庇下 のスペースは建物を守り、室内を快適にするもうひとつの居間かもしれません。雨の 日にも窓を開けて風を入れることが出来ます。日本の建築の庇が長いのは気候の所為 でしょう。1,8メートルの庇は角でその1,414倍の長さとなります。ここに斜 面に生え根元がすこし湾曲したアテの杉を用い、梁のしたにもぐりこませています。 こうした加工は作業場でいったん仕口(組み合う加工)をして現地で調整するという 手間を要します。大工のうまさが必要です。
5 後ろ側は打ってかわり庇をなくしました。前面と後面で印象が大きく違います。ひ とつは庇も建築費に入るためです。いわば普通の90センチの庇を全部南に回し北は 無しとしたとも考えられるでしょう。ただ風通しなども考え、テラスを室内側に設け ました。安達太良山が見える良い景色が手に入りました。
6 南の開口部は7,2メートルあります。ペアガラス、木製サッシとなっています。 多分この別荘地最大のガラスではないでしょうか。庭の道のそばに生垣または植え込 み、下草などが囲うようにあると庭がもっと良くなると思います。高さは車の屋根ほ どでしょうか、よろしくお願いします。
7 屋根で週熱した暖かくした外の新鮮な空気が室内に循環し不在のときでも部屋を暖 めます。夏は夜間外気を取り入れ、換気が促進されますからかびたり、着いたときに 空気が悪い、と言ったことが無いと思います。夏、冬の切り替えが必要です。工務店 と相談してください。先日のうす曇の時でも棟の温度は50度ほどありました。
これで全部ではありませんが、いったんここまでとします。また時間を作ってメモの続きを書きます。よろしくお願いします。
(野沢)


週末、竣工検査で現地へ。
昼飯は「つき邑」でさけといくらの乗った蒸篭ご飯。隠れた名品である。
クリーニングも済みすっかりきれいになっていた。雨戸などの仕上がりも良い。南面には1メートル80センチのひさしがあり、東西へ回りこんでいる。ここには7メート20センチの大きな開口とテラスがある。当然だがここの隅木は1.4倍ほどながい。このことが今回の工夫のしどころであった。アテの材を使い交差する登り梁の下にそれをもぐりこませてバランスするようにしたのだが、墨出しが面倒だっただろう。ほかにも屋根勾配がすべて異なり垂木を受ける材の加工もすべて異なる。いつものことだが大工の薄井さんに感謝、良い仕事をしてもらった。反対に北側半分は、金属板に覆われまったく庇の無い構成。ここで床面積を稼いでいる。平均すると庇下の面積は通常の住宅並みと言うことか。ここの雨戸は外壁面に出っ張らない収まりにしてある。板金屋さんも上手かった。北側のテラスはその内側に半室内のようにある。ここは遠景に何も人工物が無い遠くに磐梯山の見えるテラスである。
クライアントが海外に滞在中のためわれわれだけであちこちチェック。屋根集熱は半曇天の気候、外気温4度の午後1時半で44度を示していた。急勾配集熱屋根の成果である。竣工して間が無いため室温はさほど高くは無かったが來冬は良い状況を作るのではないか。(野沢)



6日、竣工を間近にして現場のチェック。
爆弾低気圧の接近で雨天。暖炉、レンジフードの取り付け、OM工事と塗装、外構を残し、ほぼ完成。仕事始めの前であったが薄井さん、電気屋さんも来てくれた。ほぼ予定のとおりに出来ていた。スイス漆喰の仕上がりも良い。
例によって架構の実現に薄井さんの実力が何よりの力になった。小ぶりの仕事だが稲山君の「めり込み理論」とのコラボレーションの結実。
終了後いわむら美術館に行き新年会。
7日午前はうって変わって晴天いわむら美術館で10周年イベントなどにつき相談。
もう10年にならんとするとは。(野沢)


先回の「那須の週末住宅」の記事上に載せた写真から1ヵ月半の姿です。
当初の予定では今年中の竣工でしたが、半月遅れの年明けとなります。
内部の床、壁、家具等の大工仕事は終わり、塗装工事、建具工事、設備工事(OM
含む)、外のデッキ、集熱ガラス取り付け等が残っています。まだまだです。
現場に到着し、お施主さんがいらっしゃるまでの間に、現場監督の荒牧さん、薄井棟梁と打合せ。
ディテールに関して南側のデッキが建物の東端から910だけ張り出すこと、破風板の板金を四周まわすこと、北側デッキの開口部の建具納まり、地下室のガスFF式ストーブの据付位置等・・・について確認。
そうこうしている間にお施主さんが到着。お仕事の関係上なかなかいらっしゃることが出来ないご主人は、建物が建っている状態をご覧なるのは今回が初めてで、海外生活を経験されているせいか、大きさのモジュールがつかめないと仰っていました。
説明を加えつつ一通り建物の中を歩いていただき、先回の記事中にも書いている根曲がり材を使った斜め梁を気に入ってくださったり、寝室とリビングの間仕切の天井と上部の天井との間に出来た空間をロフト感覚で使えるのではないかというアイディアもありました。また、カーテンは施主支給品となるので、カーテンの取り付け高さを気にしていましたが、結論として建築を採寸した上で製作することになりました。その他、追加で発生するお金についてと建物の保険についての打合せを行い、ようやく大きさの感覚もつかめてきたところでタイムアップ、東京へと見送りました。
この日は日曜とはいえ皆さん予定がつまっており年末の忙しさを感じました。それはわれわれももちろんですが。
那須も気温が下がりいよいよ寒くなってきましたが、室内は南側の大きな開口部からのダイレクトゲインが関係するのか、OMの運転がなくても不思議と冷えておらず、それは大工さんも同様に感じていたようです。竣工が楽しみでなりません。あともうすこし。がんばります。関係者の皆様よろしくお願いします。(奥山)



那須町の週末住宅が竣工に向かって工事中。
今回も深谷建設、大工は薄井さん。
いわむら美術館から10年、今回も八溝の木で。
周辺の建築を見ながら今日住宅を所有しようとする人々の住宅に対する考え方が
かなり変わってきていることを実感する。一番顕著なのは開口部が極めて小さく
なっていることだ。標高の高いいわゆる別荘地でも同様の傾向が顕著で、今回の
計画地の周囲にも窓の小さいさぞかし巨大な室内なのでは?と思われるログハウ
スが散見される。そのうえ巨大な木製デッキ付きだ。
これについては 以前東村山計画に伴い都市郊外に展開するパワービルダーの狭
小住宅地を見たとき つくづく感じたこととまったく同じ感慨である。東村山の
そこでは 敷地ぎりぎりの戸建が駐車場スペースのほかに余地を持たず 建て込
んでいた。(これで敷地条件をクリアしているのだ。敷地が狭小になれば周囲の
50センチのすきまが建蔽率クリアに貢献する道理だ。)ここで 大きな開口が
意味の無いことは、隣に向かいついている窓(生涯開けることの無いだろう)が
物語っている。皮肉にも「性能表示」取得も窓の少ない建築の普及?に大きく貢
献(壁にするほうがどれだけうまいか!)する。
われわれの計画はそれとは大きく異なる。南になんと7200の木製建具にペア
ガラスの開口 (左右に1800の片引き、中央に3600のフィックス。)北
にも4500の開口を持つ。とくに敷地北の開口が遠景を持ち気持ちがいい。南
面は1800のひさしが東、西にも三方に張り出す。隅木は1800の1,
414倍の長さ、あての根元を使いのぼり梁の下にもぐらせ仕口を作った。その
代わり裏側半分は金属のよろいに覆われひさしゼロ。今回もまた稲山君との協同
である。高断熱高気密が大開口の保険として活用されれば程よい室内気候を通年
にわたり作り出し、春夏秋冬の快適を作り出すだろう。集熱に最適な勾配を作る
ために今回も緩勾配と急勾配を組み合わせた架構、四つの屋根の勾配がそれぞれ
異なる。
今回掲載の写真はちょっと以前のもの。
週末奥山が現地に。最新のヴィジュアル情報は来週奥山がお伝えします。(野沢)



