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本・DVDの最近のブログ記事

住宅建築4月号が書店に並んでいる。先般訪れた「浦邸」が巻頭である。北田さんの写真がとてもいい。今回撮影のもののほか、以前のつたに覆われた姿もある。北田さん数度にわたり浦邸を撮影している。その厚みも誌上に現われている。私の訪問記も是非あわせお読みください。訪問記文章のみだがブログ「執筆原稿」に転載した

「住む。」No.25春、最新号が手元に届く。木造ドミノが掲載されている。連載の「家をつくらなら近くの山の木で」の中での記事であり、秋川の山の取材がある。

真鍋さんのブログに既にあるので遅きに失した感ありだが青森発の[A haus](アーハウスと読む)がすごい。今号は今和次郎と吉阪隆正二人のの師弟関係、青森との関係などを特集している。記事は綿密で発見的である。様々な地域に宝が様々にあり発掘を待っているのだろう、がメディアが東京に偏在、集中する 中でそれらに手が出ることがない。青森ではそれができている。弘前に前川展のことで伺った折に編集にかかわっておられる方々に会っている。心から敬意をはらいたい。折りしも「住宅建築」の最新号が巻頭で吉阪さん初期の住宅「浦邸」を特集し私が訪問記を書いている。。

この4月末で「いわむらかずお絵本の丘美術館」は10周年を迎える。本当に早い。ここでは絵本にかかわる展示のほか自然や農業などの多彩な活動がなされている。そしてこれからの10年を考えながらの様々な動きもある。エコミュージアムとしてのいわむら美術館、それを支えるNPO設立の動きもある。タイミングよく今、手元に届いたJIA関東甲信越支部機関紙「Bulletin」にいわむらさんの寄せた文章がある。建築のこととこの間の活動についてのとても丁寧な文章である。ここに転載させていただこう。

記事中インタビュー部分の文字原稿をブログ「執筆原稿」に掲載した。

PROUD「ヴィクトール オルタ」

新建築の季刊バイリンガル建築誌、JA69春号が「屋根の可能性」という特集、屋根に特長がある建築が10数例集められている。先号に続き「那須の週末住宅」が掲載された。今回は「敷地周辺を含めた断面図を」との依頼が編集部よりあり作図した。矩計図にも背景を書く加えるなどの手を入れた。

野村不動産のDMのための雑誌であり、ほとんどのページは売り出し物件の紹介である。最初にいくつかの記事があり手に取らせるための呼び水?になっている。「建築家が選ぶ「世界のマスターピース」」が巻頭である。先日床屋で見た前号は難波和彦さんであり取り上げた住宅はブルノに建つミースのチューゲンハット邸であった。創刊以来ずっと続いている連載らしい。最新刊31号はヴィクトールオルタ邸である。ちょっと予想外かと思うが、私がインタビューの相手である。数年前に訪れた時、何よりこの建築が後ろ向きでないことに感心したことを話している。この取材の折にオルタ邸に関する日本語の資料をいくつかみてそのことに気付いていないことにあらためて驚いたのである。注目すべき一見して特徴的な手すりなどの植物様の装飾がスチールのフラットバーとリベットで作られていることに気付かず、鋳物と思いこんでいる物ばかりなのだ。無料で配布されているものだから注文すると手に入れやすいものであろう。

土木学会が80年を記念して出版した「人は何を築いてきたか」山海堂は1995年の出版であった。この本によって様々な景観が様々に人の手によっていることをあらためて知り 各地の地勢の様々な違いすら知る。名著である。旅行の折に近傍の遺構を探し立ち寄ることをしたこともある。だが調べたところ既に絶版のようだ。昨日書店で同様の主題のもっとポピュラーな本を見つけた。「なるほど知図帳 世界に誇る 日本の建造物 現代日本を創ったビッグプロジェクト」というびっくりするほど長いタイトルのムックである。出版は地図系の書籍で著名な昭文社である。タイトルのにぎやかさに比べ内容の充実度は感嘆に値するもの。対象は橋、ダム、トンネル、治水、炭鉱などの産業遺構、軍事関連の遺構という六つのジャンル。 それらの全国の主要な事例を写真、データつきで網羅、もちろん昭文社だけに所在地のわかる地図がついている。奥付を見ると西山芳一さんと言うカメラマンひとりの撮影と執筆。埼玉大土木のの窪田陽一さんが監修と概要の執筆をしていらっしゃる。ちなみに1995年のの出版の取りまとめも窪田先生であった。今回掲載された事例は総数400に近い。西山さんは造形大を出た写真家とのことだがこの集積はすごい。大変な業績である。どれほど日本中を歩かれたのだろうか。それにこれ等事例の多くは山間など訪ねることの難しい地域にある。おそらく窪田先生も全事例を見てはいらっしゃらないのではないか。

今回のムックは前書に比べ格段に出版部数も大きいのだろう。価格は前回出版の半分以下、2100円である。こうしたものへの一般の興味が10年前に比し格段に大きなものになっている証でもあるのだろう。景観の保全の一助に必ずなるに違いない。

http://www.mapple.co.jp/publ/naruhodo_k.html




昨年末から今年にかけて 上記二つの団地を舞台にする本を読んだ。「研究会」のことがあり団地と言う文字を見ると反応してしまう。「滝山コミューン一九十四」は文字通り1974年の滝山団地の小学校を舞台にするもの。著者の原武史はいうまでもないが「大正天皇」で注目された歴史学者。鉄道ものの著書でも著名な人である。
1962年生まれであり、恐怖を覚えるこの話はもちろん著者の体験と記録、記憶、調査が基にある。無批判な信仰と呼んだほうがいいと思われる信念がいかに被害の大きいものであるかを思う。昨年の「朝日」年末書評で二名の人がこの本をあげていたと記憶する。「みなさん、さようなら」久保寺健彦は特に特定できないが郊外団地に引きこもり、団地の退潮を見続ける少年の話、幾分創作のにおいが濃い設定。主人公の十代いわば青春を描くもの。引きこもりの根拠の提示があってからは納得しながら読む。これは新春の朝日書評欄で取り上げられていたことで知った。団地と言う形態が戦後の一時代の集団としての社会実験であり、一人一人の当事者にとっては一種の人体実験でもあったこと、そこでの教育がそうしたものの極端な場であったことを思う。特に空白と思っていた時代が極めて深く60年代70年代の負の波の中にあったことを考えさせられた。ソビエト的社会がここにあったともいえるのか。


「執筆原稿」に住宅建築1月号の文字原稿を掲載した。

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